純白の絹糸のような美しい被毛、その中にある絶妙なコントラストの真っ黒い目と鼻。
まるで真っ白なぬいぐるみのように愛らしい犬種、それがマルチーズです。
華奢な体つきですが、活力あふれた足取りで優雅に歩くのも特徴です。
紀元前1500年頃、貿易中継点であったマルタ島に、
フェニキアの水夫たちが持ち込んだ犬が祖先と言われており、
名前もこの地名が由来とされています。
3000年以上も歴史のある犬種で、
昔から愛玩犬として人々にもてはやされてきており、
「犬の貴族」との愛称もあります。
貴族階級に愛されたマルチーズは、古代ギリシャの工芸品などにも描かれています。
15世紀には、フランスの宮廷の貴婦人の間で、
病気を癒す効果で知られた宝石と同じ感覚で流行したといい、
まさにセレブ一筋の犬種です。
”ギリシャ人は、マルチーズのためにお墓を建て、
ローマ人はマルチーズのために詩を詠み肖像を残した”と言う話からもわかるように、
マルチーズは古来より相当大事にされてきました。
また、スペインの詩人・マルチアリスは、
”雀よりふざけたがり、小鳩の接吻より清らか、乙女より優しく、
インドの宝石より貴重”と賞賛したと言います。
このように、マルチーズは世界的に人気の犬種で、
現在でも常にトップクラスに位置しています。
日本でも、白い被毛を好む傾向が強かったことから、
スピッツに続き、1970年代に大流行しました。
今も、そのエレガントさから「動く宝石」とも称される
マルチーズに魅了される人が後を絶ちません。
マルチーズは、3000年以上も歴史のある大変古い犬種です。
猟犬などとして小型化されてきた訳ではなく、
最初から愛玩犬として飼育されてきたと言う、
犬種の中では極めて特異な歴史を持ち、「犬の貴族」とも呼ばれています。
紀元前1500年頃、貿易中継点であった地中海のマルタ島に、
フェニキアの水夫たちが持ち込んだ犬が祖先だと考えられています。
当初のマルチーズは、船員がペットとして船の中で飼育していた事から、
貿易相手国に広まっていきました。
紀元前500年頃には、ギリシャの芸術工芸品や文献などに
マルチ−ズと同じような犬が多く描かれています。
アジアやヨーロッパ各地に持ちこまれたマルチーズですが、
マルタ島に残っていたものが、他の犬種と隔離された状態になった事で、
何世紀もの間、純粋な交配を繰り返されることになります。
こうして独特の歴史を受け継ぐ事になったのです。
1813年以降に、マルタ島がイギリス領となった頃から、
マルチーズはイギリス王室の愛玩犬として、
ヴィクトリア女王はじめ、王室貴族に寵愛されるようになります。
これをきっかけに、上流階級の貴婦人たちの間でも
「抱き犬」として格別な人気を博しました。
”ギリシャ人はマルチーズのために墓を建て、
ローマ人はマルチーズのために詩を詠み肖像を残した”
と言う記録が、どれほどマルチーズが大切にされていたかを物語っています。
また、マルチーズがまさに「貴族」であった証拠に、
エジプト歴代の王家で、食事の際には金の器を用いた事が記されています。
フランスでは15世紀、ヨーロッパ諸国では19世紀頃から、
マルチーズは破格の高額で取引されたようです。
その後、アメリカでより愛玩犬としての質を高めるべく改良が重ねられ、
ショーに初出展されたのは1877年の事です。
1888年にはアメリカケネルクラブ(AKC)に登録されています。
日本に輸入されたのは1855年頃で、
その後1970年代前半まで、マルチーズ最大のブームが続きました。
その後もその気品ある容姿は支持され続け、
今でも人気犬種のトップクラスに位置しています。
マルチーズには、他の犬種のように、
サイズや被毛カラーによってタイプが分かれている訳ではありません。
ここでは、日本で最大の全犬種団体のジャパンケネルクラブ(JKC)で
規定されているスタンダードを紹介します。(JKC全犬種標準書より抜粋)
○原産地
中央地中海沿岸地域
○用途
家庭犬及び愛玩犬
○一般外観
純白な長い被毛におおわれた小型犬である。
被毛は真っ直ぐで、体の両側に一様に垂れ下がり、
その毛は鼻先から尾の付け根まで続いているが、
容姿は健康的で、均整美を表現していなければならない。
○被毛
絹糸状の長い直滑毛が一様に全身におおい、下毛(アンダーコート)はない
○毛色
純白が望ましい。淡いタン、あるいはレモン色は許されるが望ましくない。
○サイズ
牡牝共に3.2kg以下で、2.5kgを理想とする。
以上がJKCから抜粋した情報です。
マルチーズの外観的特徴として、純白の被毛に加えて、
アイライン・鼻・唇・パッド(肉球)が漆黒であることが理想とされていますが、
近年はアイラインが完全ではないマルチーズが一般的となり、
パッドが漆黒であるものも少なくなったようです。
現在でも、マルチーズの色素の改善を目的としたプードルとの交配が行われており、
縮れた被毛や、プードルレベルの体高を持ったマルチーズが増えているようです。